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『人生って何だろう
』
小学校の同級生から突然電話があった。自宅にかけて妻から私の携帯番号を
聞いたらしい。45年ぶりでは当然声変わりしてるから本人かどうかピンと来
なかった。オレオレ詐欺は被害者が高齢者である事を考えると頷けた。
さて同級生B君の電話の内容だ。経営してたリゾートホテルがバブル以降思
わしくなく、競売で落札されたが負債が残ったので自己破産申請したとの事で聞
かされた私は愕然となった。
B君の父親は当時大会社の社長だった。この会社、子供でも知ってる有名な
会社だった。サラリーマン社長とは言え今とは格が違っていた。私がB君を
知ったのは今から49年前だ。B君の家は大豪邸で何度か遊びにも行ったし食
事も御馳走になった。B君の父親はプリンスに乗っていた。今ほど車種が多
くない時代でプリンスは1種のみだった。トヨタはクラウンとコロナ、日産は
セドリックとブルーバードの2本立ての時代だった。
B君の電話は何かの依頼ではなく、昔を懐かしんでの近況を喋っただけだった
。それだけに私は電話を切った後、B君の自殺を懸念した。B君も56歳。
これからの再起は難しいと言うB君を私は「第一不動産の佐藤さんが全てを失
ったのが55だよ。その後再起してロックフェラービルを買収したんだから」
と私はB君を励ました。当時のアメリカのホウムドラマのような生活をしてい
たB君一家だった事を思い出した私は「人生って何だろう」と考え込んでしまっ
た。
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