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『可愛い教え子達』
30年以上前の事。早稲田実業高校に石澤先生と仰る人格者の先生がいらし
た。大工をやってた祖父が先生のお宅の工事で出入りしていた。この先生が
興味深い事を仰ってた。
「優等生だった奴は寄り付かないんです。どうしょうもなくて私が泣いてブン
殴った奴等がいまだに慕ってくれるんですよ」と仰って鰻屋の主人になってると
言う教え子から土用の丑の日に大量に届いた鰻を祖父に御裾分けして下さった
事が何度かあった。
21年前の教え子Fさんから先週もう御歳暮が届いた。嬉しいのは言う迄
もないが、それ以上に申し訳ないと言う気持ちの方が大きい。報酬を頂戴して
教えていたのだし、それ
も昔の話だ。しかもこの御歳暮は私の年齢や健康、家族構成を吟味した結果が
現れている。この嬉しい御歳暮を前に2つの疑問が私の中で生じた。(1) 自分
がFさんの年齢だった時
にこれだけの配慮と頭があったか? (2) 自分に子供が居たとしてFさんのように
育てる事が出来ただろうか?
この2点とも即座にNOの答えが出た。Fさん以外にもこのウェブマスター
や芸術家のKさんやプロデューサーをやってるNさんや医療関係者など仕事で接
触のある教え子が居る。
彼等全員が最早私の能力を超えている。彼等は頼もしい。彼等の御両親はど
のような教育をされたのか是非とも御教え賜りたい。私には到底こんな教育は
出来なかったからだ。
1つだけ可愛い教え子達に御願いがある。「皆さんの御気持ちは充分解って
るから、御中元や御歳暮はもっと有効な方に御送り下さい。私は心苦しいです
から」
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